鳩山由紀夫理事長は10/5-8訪韓し、韓国光州広域市で開かれた「全南大学校 龍鳳(ヨンボン)フォーラム」で記念講演を行いました。同校は今年で創立113周年、開学70周年になります。
『日韓関係と東アジアの未来を見つめる』と題した講演で鳩山理事長は、過去に大勢の若者、学生が犠牲になった光州事件により、民主化運動の国家的聖地になった光州、そして、自由、民主主義、平和、人権など普遍的な価値を醸成する全南大学校に尊敬の念を表しました。
そして、日韓関係悪化は「つとめて政治的な問題であり、日韓両国政治指導者が大局観を持って臨めば、必ず解決できる問題である。その為に日本側が持つべきは『無限責任論』である」と述べました。
また、上皇陛下が天皇在位時代、盧泰愚、金泳三大統領がそれぞれ来日された際に、隣国韓国との史書以前からの古く密接な交流の歴史に触れると同時に、我が国が朝鮮半島の人々に与えた多大な苦難に対し、深い悲しみを表明された事を引き合いにして、上皇陛下のこのお言葉は、日本人が無限責任を有しているとの理解の表れで、必ず日韓関係改善に繋がれると強調しました。
それから、5月に尹錫悦新大統領就任式に招待され、同大統領と会談した際の話を披露し、「尹大統領閣下から、『日韓関係改善の先生になって下さい』と言われたがなれるはずもなく、しかし、日韓関係改善の真の先生は歴史そのものであり、日韓関係の歴史が先生で、歴史に学ぶことが重要だ」と話しました。
連日、北朝鮮からのミサイル飛来により日米韓の軍事演習が活発になり、北の核問題も含め緊張感が増す中での講演でしたが、学生含め300人の聴衆が熱心に耳を傾け、学生からの積極的な質問も沢山ありました。
鳩山理事長も丁寧に受け答えし、最後は、『友愛』の祖、クーデンホーフ・カレルギーのこの言葉で結びました。
“Every great historical happening began as an utopia, and ended as a reality. ”
(全ての偉大な歴史的出来事は、ユートピアとして始まり、事実として終わった。)
(文責:芳賀)
①講演中の理事長
②全南大学校総長から記念品授与
③学生との記念写真の行列
国立5.18民主運動墓地に眠る光州事件犠牲者を慰霊