東アジア共同体研究所

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【東アジア共同体研究所(E​ACI) News Weekly Vol.120 「青い眼が見た大琉球no.30 ペリー提督日本遠征記pt.10」】

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    EACI News Weekly 第120号(4月28日号)
  東アジア共同体研究所(East Asian Community Institute )
    http://eaci.or.jp/

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【目次】

【1】《今週のニュース 2017/4/22-2017/4/28》
  政治(3)、経済(4)、国際(4)、社会(2)

【2】《UIチャンネル放送予告 No.198》
  次回の放送は5月8日(月)20時よりお送りいたします。

【3】《EACIレポート》
  通貨政策で米中が手を組み安倍政権は追い込まれる
 (日刊ゲンダイ/高野孟)

【4】《研究員コラム》
 「青い眼が見た大琉球no.31 ペリー提督日本遠征記pt.10」
緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
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【1】《今週のニュース 2017/4/22-2017/4/28》
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【政治】
■辺野古埋め立て 開始の沖縄知事「暴挙」 対抗の方針
(毎日新聞 2017.4.25)
https://mainichi.jp/articles/20170426/k00/00m/040/143000c#cxrecs_s

■空自も米空母と訓練実施=沖縄東方、海自と合流
(時事通信社 2017.4.28)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017042800634&g=pol

■辺野古埋め立て、護岸工事に着手 復帰後最大の米軍基地建設
(沖縄タイムス 2017.4.28)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/94912

【経済】
■TPPの首席交渉官に片上外務審議官起用を決定
(NHK 2017.4.25)
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170425/k10010960081000.html

■来週、首席交渉官会合=米抜きTPP発効へ協議-11カ国
(時事通信社 2017.4.28)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017042800464&g=eco

■中国の建設中の原子炉、3月末時点で20基=原子力産業協会
(ロイター 2017.4.27)
http://jp.reuters.com/article/china-energy-nuclearpower-idJPKBN17T0B3

■ASEAN首脳会議関連会合が開幕 南シナ海問題など協議へ
(日本経済新聞 2017.4.26)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H7L_W7A420C1EAF000/

【国際】
■トランプ米大統領のインタビュー発言要旨
(ロイター 2017.4.28)
http://jp.reuters.com/article/usa-trump-highlights-idJPKBN17U0KL

■終わったことは仕方ないが-英国で離脱「後悔」、初めて「賛成」上回る
(Bloomberg News 2017.4.28)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-04-28/OP3HYF6KLVR401

■北朝鮮危機のさなか、米空軍がICBM発射実験
(NEWSWEEK 2017.4.27)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/04/icbm-2.php

■核実験強行なら制裁措置、中国が北朝鮮に警告 米国務長官
(CNN 2017.4.28)
http://www.cnn.co.jp/world/35100533.html?tag=cbox;world

【社会】
■ネパール大地震2年 政治安定せず、遅れる復興
(毎日新聞 2017.4.25)
https://mainichi.jp/articles/20170426/k00/00m/030/009000c

■太平洋側で地震確率依然高く 予測地図17年版発表
(日本経済新聞 2017.4.27)
 http://www.nikkei.com/article/DGXLNSE2INK01_X20C17A4000000/

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【2】《UIチャンネル放送予告 No.198》
  次回の放送は5月8日(月)20時よりお送りいたします。
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次回の放送は5月8日(月)20時よりお送りいたします。
詳細につきましては、
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【3】《EACIレポート》
  通貨政策で米中が手を組み安倍政権は追い込まれる
 (日刊ゲンダイ/高野孟)
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 「東アジア共同体研究所」理事の高野孟の最新コラムが日刊ゲンダイに掲載されました。

  * * * * *

 23日付の日本経済新聞の「米、譲れぬドル高是正」と題したワシントン発の記事の中に不気味なことが書いてある。21日に閉幕したG20(20カ国財務相・中央銀行総裁会議)は大した中身もなしに終わったが、その裏側では共和党関係者やエコノミストら100人が集まって、「ドルは強くなりすぎている」というトランプ大統領の発言を受けてドル高是正の方策を協議した。

 そこでは、為替相場の安定を目指して主要国間で新しい通貨協定を結ぶというアイデアが浮上し、その構想で米国が〈手を組む第一のターゲットは中国だ〉と、こう書かれていた。

〈北朝鮮問題で協力関係を探る米中だが、トランプ政権は通貨政策でも中国とは利害を一致させられるとみる。……米中がドル高是正で合意するような事態になれば日本は打つ手を失い、追い込まれる。……円安と金融緩和で生き永らえてきた「アベノミクス」もその波間で翻弄されるリスクが高まっている〉

  ちょっと待て。トランプは選挙中から中国を為替操作国に認定すると公約していたし…(続きは以下アドレスより)

■《EACIレポート》
 通貨政策で米中が手を組み安倍政権は追い込まれる
 (日刊ゲンダイ/高野孟)
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/204318/2
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【4】《研究員コラム》
「青い眼が見た大琉球no.31 ペリー提督日本遠征記pt.10」
緒方修(東アジア共同体研究所 琉球・沖縄センター長)
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ふたたび大琉球島那覇(1853年6月23日~7月2日)

新しい摂政が位に就いていた。前回応接した摂政は「おそらく提督とその随員が首里の王宮に入るのを許した」ため、責任をとらされた。ベッテルハイムによれば、前摂政は「小さな島に追放され」た。島流しの刑にあった摂政について、「遠征記」には、ベッテルハイムが「罷免された高官に憐れみを感じているとは思えなかった」と記されている。

新摂政はサスケハナ号に招待された。「暗紫色ないしスミレ色の長衣に、深紅の帽子」で現われた。二人の財務官、は「顔に皺のよった老人で長衣は黄色。市長は真珠色の芭蕉布の長衣。高官の背後に立っている下級の従者たちは、青と黄色の長衣に緋色の帽子」。
晩餐のメニューは「海亀のスープ、ガチョウ、仔山羊のカレー煮など」。さらに世界のあらゆる地方で作られたサキ(酒)が提供された。「フランスとドイツのワイン、スコットランドとアメリカのウィスキー、マデイラ酒、シェリー酒、オランダのジン」、最後に「甘口の強いマラスキー酒」が出され、最高の評価を受ける。
「彼らはこの清らかな美酒をひとなめしては舌をならし眼をつぶり、要するに、節制の美徳を顧みるいとまがなくなってしまった。」
さらにボニン(小笠原)諸島から運んだメロンとバナナが大好評だった。
「客人たちは(略)帯の上でゆったりと重ねた長衣の襟元がポケットに早変わりして、詰め込めるだけ詰め込んだ。」

一方、サラトガ号のある士官は、ある村を訪れた時の印象を次のように記している。
「丈の高い竹藪にすっぽりと包まれ、その竹藪は赤い砂土の平らな街路で芸術的に四角に区画されており」、「庭園にはさまざまな野菜がみごとに栽培されていた」と感嘆している。
中へ入ってみると、「男はなまけ者の雄蜂で、女が働き蜂だった。」
どこへ行っても男たちはあぐらをかいて車座になって、小さな煙管で煙草を吸っていた。
次にお茶、そしてまた煙草、無駄話と続き、やがて酒が運ばれ回し飲み・・。
「これが『男たち』の仕事であり、その間に哀れな女たちは焼けつく日差しの中、裸同然の姿で最寄りの農地を鍬や鍬で掘り返しているのが見られる。」
ただし最下層の階級の男たちは、煙草とお茶と酒に明け暮れる訳にはいかない。
ペリーの観察では住民は4つの階級に分かれる。第一階級―政府高官、第二は僧侶と文人、第三は下級役人と密偵。最後は漁師をふくむ労働者階級。
「この第四の階級の労働に依存して、ほかのすべての階級が生活しているのである。」
「最後の階級を除くと、密偵以外はなすべき仕事があるようには見えない」

ペリー提督は、「暴政」に心を痛め次のように日記に記す。
「神よ、この哀れな者たちに憐れみを垂れ給え!
私は世界の多くの地方を見てきたし、多くの人々の野蛮な生活状態を観察してきた。しかし、メキシコの哀れな債務労働者を除けば、この地のみじめな奴隷たちが被っていると思われる、かくもあからさまな悲惨な境遇はいまだかつて見たことがない。」
そして「このみじめな者たちを暴虐な支配者の抑圧から救い出すこと、これより偉大な人道行為を私は考えつかない」と記す。
そして1816年に来琉したバジル・ホールの琉球の人々への思いを否定する。
「この哀れな者たちはベージル・ホール大佐によって非常に無邪気で幸福な人々と言われた人々である。」
さらに、彼らは無知であり、狡猾で不誠実になってしまった。自尊心という大切なものを失っている、と決めつけている。

この後、「遠征記」の11章は「琉球人はどこから来たのか、島民の教育・宗教、身分制度と風俗習慣、と続く。興味深いがカットする。

第一回日本訪問のエピソード

さらにペリー来航のハイライトである12章―第一回日本訪問・浦賀、13章―久里浜上陸。ここも大部分カットする。ペリーは常に恫喝を忘れない。そこだけ引用しよう。
日本国皇帝陛下に呈した親書の最後に、このままじゃすまないぞ、とスゴんでいる。
蒸気船で18日から20日で日本に到達できる、「日本海域はまもなくわが国の船舶であふれるようになる」と伝えた後-。
「本書状の署名者は、友好的な意図を証明するため、比較的小さな四隻の軍艦のみを率いてきましたが、必要とあれば、来春にははるかに大きな艦隊を率いて、江戸に帰航するつもりです。」
さらに「当局の抗議にもかかわらず、また砲台の無数の砲門の下で、江戸湾を測量したことも重要な成果であった。」と誇らしげに語っている。つまり「こけ脅かしや見せかけの武力でアメリカ人を怖がらせて追い払おうとするのは、愚かな試み」である、と日本人に教え込んだ、つもりなのだ。

黒船来航のニュースは日本国内を駆け巡る。「幕末外交と開国」(加藤祐三―講談社学術文庫)の第一章より「噂の流布」を紹介する。)
「太平の眠りをさます上喜撰 たった四はいで夜も眠らず」
有名な歌だ。煎茶の上喜撰と蒸気船をかけている。浦賀駅近くでこのお茶を再現して売っている。1000円で買ったがどこかにしまいこんだままで、まだ飲んでいない。
「井戸の水あってよく出る蒸気船 茶の挨拶で帰るアメリカ」
「井戸とは、二名置かれた浦賀奉行の一人(江戸城詰め)の井戸石見の守との語呂合わせ。」
ペリーの第一回滞在はわずか10日間、茶飲みの軽い挨拶で帰った、としている。
「アメリカが来ても 日本はつつがなし」
筒(大砲)がない、と津々が恙(つつが)ない(注・無事である)を掛けている。
実際には挨拶でも無事でもない。ペリーの日本への来航は、はかりしれない衝撃を与えた。
「日本へ向かってペロリと舌をだし」
もちろんペリーのこと。ペルリと呼ばれていたようだ。

「永き御世(みよ)なまくら武士の今めざめ アメリカ船の水戸のよきかな」
これは次の有名な回文を下敷きにしている。上から読んでも下から読んでも同じ。
「永き世の遠(とお)の眠(ねぶ)りの皆目覚め 波乗り船の音のよきかな」
水戸とは御三家の水戸の徳川斉昭をさす。攘夷派で有名だった。ジョン万次郎をアメリカのスパイとみなし警戒していたことは既に記した。

しかし斉昭は、「この期におよんでは、持論としてきた(異国船)打払い令は実状にそぐわない」と考えを変えた。そして「アメリカ艦隊を打払うような態度に出れば戦争になることは必至であり、仮に勝利をおさめたとしても、アメリカ側は伊豆の島々をはじめ日本の諸島を占領することは確実」と考えた。以上は「黒船」(吉村昭―中公文庫)より引用。
吉村昭の取材力にはいつも舌を巻く。ちょっと長いが黒船が日本を去る(第一回訪問)時の表現を見てみよう。
「翌十二日、朝五ツ(午前八時)、黒煙を吐きはじめた二隻の蒸気艦が、それぞれ帆走艦をひいて浦賀方面にむかって動きはじめるのが見えた。
艦隊は、徐々に速度をあげて湾口にむかってゆく。海岸では見張りの者が遠眼鏡をむけ、警備の藩からは多数の船が出された。
艦隊は、早い速度で湾外に出てゆく。
奉行所と各藩から見届船が出され、艦隊が太平洋の水平線に没するのを確認した。」
普通の小説ならここで切って良いはずだ。浦賀の海岸から、多数の者が黒船が消えてゆくのを見つめた。全員が安堵の気持ちで見守った。そのことは分かりきっているので書いていない。むしろ書かないことで印象が強くなる。
驚くのは次の節の出だしだ。
「その日の昼九ツ(正午)頃、三宅島では、北東方向から四隻の黒船が島に近づいてくるのが望見された。船は三里(一二キロ)ほどの位置を通過、南西の沖へと去った。
島の年寄、名主、地役人は、連名で「怪敷(あやしき)船四艘」と記した書状を使いの者に託し、早船で浦賀奉行に注進した。これによって、アメリカ艦隊がまちがいなく退帆したことが確認された。」
三宅島からもちゃんと江戸幕府に黒船の動向が伝えられている。監視のおふれが出ていたのであろう。
そして静まり返っていた江戸湾が徐々に活気を取り戻す様が描かれている。 
江戸湾には軍船以外の船の往来がなくなり、「沿岸の町村の物価はにわかに高騰していた。」
浦賀の町は、「避難していた老人や女、子供ももどり、天秤棒をかついだ魚売りも狭い家並の間を売り声をあげて縫って歩くようになった。」

ペリーは持病のリューマチ(関節炎)をかかえており、長期の艦隊勤務に疲れ果てていた。
蒸気船で太平洋を18日でやって来れる、と豪語したのはまったくの虚勢であった。
実際は、アメリカ東海岸を出て半年以上もかかって日本本土へたどり着いたのだ。

江戸湾を出てまもなくペリー艦隊は3日間暴風に悩まされる。1853年7月25日、三度目の琉球訪問を果たす。

*4月27日には慶応大学の湘南キャンパスで約100人の学生を前に、辺野古の写真を見せながら現状を話した。その前に沖縄の歴史にもふれたが短い時間では伝えきれない。この連休中はずっと沖縄を離れている。辺野古の現状は沖縄に帰って現地を訪ねた後、ご報告する。

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